インドの綿花畑にて撮影
社会面にも配慮した持続可能な購入を重視へ
グリーン購入に共通する基本的な考え方であるグリーン購入基本原則が改定されました。グリーン購入の定義として社会面への考慮が追加されましたが、例として、「フェアトレード」が明示されました。
グリーン購入基本原則とは
購入の必要性を十分に考慮し、環境負荷ができるだけ小さい製品を、環境負荷の低減に努める事業者から優先して購入する取り組みをグリーン購入といいます。消費者が環境負荷の小さいものを選ぶことは、環境への事業者の環境意識も高め、経済活動全体も環境負荷を重視するものに変えていくことにつながっています。
この取り組みを促進していくために、2000年に法律(グリーン購入法)も制定されており、国等の機関はグリーン購入を義務づけられているほか、地方公共団体や事業者・国民も取り組みに努めることが求められています。
グリーン購入基本原則は、グリーン購入の基本的な考え方として、企業、行政、民間団体から構成されたゆるやかなネットワークであるグリーン購入ネットワーク(GPN)にてまとめられているものです。
フェアトレードが社会面の配慮例に
今回の改定では、グリーン購入の定義や配慮すべき項目の詳細において、人権や公正な取引などの社会面への配慮が言及されました。なかでも、製品・サービスの社会的配慮のひとつの例として、「フェアトレード」が追加されています。持続可能な社会にむけた国内外での動きを反映したもので、環境問題に加えて人権問題などの課題も注目され始めている一例と考えられます。
グリーン購入の概念が社会面にも拡大したことにより、個人や団体だけでなく、企業や行政でも消費における社会的配慮への取り組みがさらに強化されていくと予想されます。国内におけるフェアトレードのさらなる普及も期待されます。
<参考>
グリーン購入について(環境省ウェブサイト)
https://www.env.go.jp/policy/hozen/green/
グリーン購入基本原則の改定について(グリーン購入ネットワーク(GPN)ウェブサイト)
http://www.gpn.jp/archives/gpnnews/archive/2019/03/001423.php
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