GOTS認証件数が初めて1万超え
2021年2月26日に発表されたGOTS(オーガニックテキスタイル世界基準)のリリースによると2020年の認証件数が初めて1万を超えました。
今回はそのリリースをもとに当社で一部補足・加筆してご紹介します。
”GOTS認証施設は前年比34%増の10,388に。世界72カ国で300万人以上の 労働者がGOTS基準を満たした労働環境で働く。”
また、すべての地域で大幅な増加が見られたとのこと。
GOTS認証施設総数の上位10か国は?
- インド(2,994)
- バングラデシュ(1,584)
- トルコ(1,107)
- 中国(961)
- ドイツ(684)
- イタリア(585)
- ポルトガル(449)
- パキスタン(391)
- 米国(167)
- スリランカ(126)
GOTSマネージングディレクター・クラウディア・ケルステン氏は
”この未曾有の一年における注目に値する増加は、持続可能な変革を包括的に、つまり農地から最終製品にわたって推進するための重要なツールとして、意思決定者がGOTSを評価していることを表しています。 オーガニック繊維を使用し、GOTSの厳格な基準の下でそれらを加工することは、事業者が今後成功するための信頼性ある強固な基盤を築くことを確実にします。”
日本の状況については?
日本では、オーガニック繊維市場が急速に成長しており、オーガニックテキスタイル基準全般への認識が高まっています。小売でGOTSラベルの付いた製品を提供することへの関心も高まりつつあります。それは、消費者の意識の変化に後押しされながら、自称ではない第三者の認証に対する需要が伸びていることを反映しています。
GOTS地域代表・松本フィオナ氏は
「コンベンショナル繊維*からオーガニック繊維への転換に注目が集まっている今、企業がオーガニック繊維加工の問題に向き合い、GOTSを通じてエコロジーと社会的責任に取り組む道が切り開かれています。」
*オーガニックではない、これまでの繊維のこと
エシカル消費の選択肢となる
2019年と同様に、多くの公的機関がエシカル消費を普及・促進しており、GOTS を選択肢の1つとして 推奨しています。 さらには、サステナビリティに関するテーマが義務教育において採用されることで、教材の中でGOTSを取り上げることが増えてきています。
GOTS(オーガニックテキスタイル世界基準)とは
オーガニック繊維で作られた製品のためのテキスタイル製造・加工の国際基準。認証の範囲は紡績、編み、織り、染色、縫製、その他加工の全ての範囲をカバーしている。オーガニック 原料(綿・ウール・シルクなど)を使用する事、環境的そして社会的責任への基準を持っている。具体的には遺伝子 組換え技術の禁止、アゾ染料など毒性の強い薬剤の使用禁止、児童労働の禁止、廃水処理方法の基準、社会規範のコンプライアンスなど。 GOTS認証は国連 SDGs (持続可能な開発目標)の達成に貢献する。
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